カメラに映ってはいけない男――濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』論
I wanna be famous, A star of the screen, But you can do something in between(私は有名になって、映画スターになりたい。それで、あなたには他にでき…
I wanna be famous, A star of the screen, But you can do something in between(私は有名になって、映画スターになりたい。それで、あなたには他にでき…
「誰よりも悲惨な目に遭ってる。そんな必要ないだろ」(1) レイというサモア人の青年が、病室のベッドに横たわる友人に語りかける。『mid90s ミッドナインティーズ』(ジョナ・ヒル監督、2018年。以下『mid90s』)…
※本記事には『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の結末に関する記述が含まれています。ネタバレを避けたい方は閲覧をお控えください。 0. 「スター・ウォーズ」とは何だったのか 2019年12月20日、日米同時公…
1、 パヴェウ・パブリコウスキの新作『COLD WAR あの歌、2つの心(以下、『コールド・ウォー』)』の「首」にまつわるある奇妙なショットを忘れることができない。本作は終戦直後から60年代にかけてポーランドとパリ、鉄…
0. 導入 この連載は「『新』時代の映像作家たち」と銘打たれているが、果たして私たちは「新しさ」についてどのくらいのことを知っているだろう。ある芸術作品がそれまでの作品にないなにかを持っているのだとしたら、その「新し…
「意味ないって言ったら、この世の中何もかも意味ないでしょ。全部どうでもいいよ。(…)普通の奴らは今こんなことに気づかないで、高校生活を送るでしょ。それで大人になって、ああ、あの頃はよかったって語られるのが今だよ。でも、今…
0、導入 今回取り上げる「深田晃司」で、連載「新時代の映像作家たち」が取り扱う作家は4人目になる。必ずしも明確な規定があるわけではないが、ここまで主に1980年以降生まれの日本の映像作家を取り扱ってきた。今回は少し趣旨…
ニュー・ジャーマンシネマの巨匠フォルカー・シュレンドルフの新作『男と女、モントーク岬で』(2017)に描かれるのは、裕福な中年作家のロマンチックなラブストーリーだ。そう聞いて、ありふれたテーマにげんなりした方はもう少し…
遠藤麻衣子という才能の前で私たちは言葉を失う。彼女の作品を見た者は高速で移り変わるヴィヴィッドなイメージと、声とノイズが混濁した音の奔流に圧倒されるだろう。それは鑑賞者に感じることを求め、「読む」ことを恐れさせる。彼女…
子供は子供だった頃 腕をブラブラさせ 小川は川になれ 川は河になれ 水たまりは海になれ と思った 子供は子供だった頃 なにも考えず 癖もなにもなく あぐらをかいたり とびはねたり 小さな頭に 大きなつむじ カメラを向けて…