【EVENT】伊藤弘了×後藤護×數藤友亮×山下研 「『ニコラス・ウィンディング・レフンーー拡張するノワール特集』を拡張する」 『ヱクリヲ8』刊行記念
……今、世界で最も注目すべき映画監督であるニコラス・ウィンディング・レフン。 本邦初の大特集を組んだ批評誌『ヱクリヲ』8号での執筆陣を迎えて、「N・W・レフン――拡張するノワール」特集を、さらにB&Bで大拡張しま…
……今、世界で最も注目すべき映画監督であるニコラス・ウィンディング・レフン。 本邦初の大特集を組んだ批評誌『ヱクリヲ』8号での執筆陣を迎えて、「N・W・レフン――拡張するノワール」特集を、さらにB&Bで大拡張しま…
深田晃司による新作『海を駆ける』(2018年)は『ほとりの朔子』(2014年)、『淵に立つ』(2016年)に続く「水辺」三部作ともいうべき作品となった。前二作が河辺を象徴的な場所として描いたのに対し、『海を駆ける』はまさ…
ニュー・ジャーマンシネマの巨匠フォルカー・シュレンドルフの新作『男と女、モントーク岬で』(2017)に描かれるのは、裕福な中年作家のロマンチックなラブストーリーだ。そう聞いて、ありふれたテーマにげんなりした方はもう少し…
五十嵐耕平監督作『息を殺して』(2015)を観ていて、どうしても拭うことができなかったのは、牛腸茂雄による伝説的な写真集『SELF AND OTHERS』のイメージだった。どちらもの作品も知っている人なら、このように言…
遠藤麻衣子という才能の前で私たちは言葉を失う。彼女の作品を見た者は高速で移り変わるヴィヴィッドなイメージと、声とノイズが混濁した音の奔流に圧倒されるだろう。それは鑑賞者に感じることを求め、「読む」ことを恐れさせる。彼女…
『TECHNOLOGY』のスチール写真に、女の顔が水の上に浮かんだ、幻想的な一枚がある――まるで「斬首」の光景のような【図1】。このニンフのごとき女がたゆたう水のほとりで、若い男がギターを爪弾き、歌っている。このアダム…
死者を悼むとはどのようなことか、最近よく考える。その直接的な契機については省くが、実際のところそれは、具体的な「正解」があるというわけではなく、考えられる形態のなかでの選択――自身のなかでの落としどころを見つける作業に…
遠藤麻衣子は違う惑星からやってきた――。 この新たな作家がもたらす衝撃を気鋭の映画監督ジョッシュ・サフディはそう評したが、それは日本の観客にとっても同じことだ。ヘルシンキで生まれ、高校卒業後に日本からNYへと渡った遠…
犬ほど映画にとって不気味な存在はいない。 撮影現場でどれだけ人間が必死に物語を演じていようと、虚構を解さない犬にとってそこは日常と地続きの現実でしかない。その場にないはずのカメラを役者が見つめることは、映画では「第四…
子供は子供だった頃 腕をブラブラさせ 小川は川になれ 川は河になれ 水たまりは海になれ と思った 子供は子供だった頃 なにも考えず 癖もなにもなく あぐらをかいたり とびはねたり 小さな頭に 大きなつむじ カメラを向けて…