特集
特集 Re: 再考
 現代は「Re」の時代である、と嘯きたい。
 人々は時代の閉塞感のなかで、自らが常にある周期(cycle)で何かを繰り返していることにかつてなく自覚的になっている。文化においては、リバイバル(revival)、リメイク(remake)、リブート(reboot)など、過去の栄光を元手にした商売に依存し、新しいものを見出すことに背を向けている。一方政治や経済においても、資源やエネルギーの再生可能性(renewability)を求める傾向の高まりや、国際的な闘争状況の再開(resume)など、「Re」の問題はつきまとう。
 本特集では、あらゆるものが繰り返され、再利用(recycle)される現代のカルチャーや政治・社会的状況を再考する。このように蔓延する「Re」を否定するのではなく、様々な観点から問題化し、論じることによって、閉塞した状況に新たな解釈と批評的な視座を与える。多角的な方面から「Re」への思索を試みる7つの論考と、現代を象徴するような「Re」にまつわる音楽、アート、建築、書籍など様々な対象を取り扱う10のコラムを収録する。
COLUMN

現代文化を再考するための10のRe:コラム
1.柴崎 祐二編著『シティポップとは何か』/Revival
2.The Caretaker『Everywhere at the end of time』/Remenber
3.加藤 耕一『時がつくる建築――リノベーションの西洋建築史』/Renovation
4.Midjourney Inc.「Midjourney」/Regeneration
5.指差し作業員《ふくいちライブカメラを指さす》/Reflection
6.Jeff Potter『Cooking for Geeks: [第2版]――料理の科学と実践のレシピ』/Recipe
7.塚田 有那、高橋 ミレイ編著『RE-END――死から問うテクノロジーと社会』/Reend
8.信田 さよ子『家族と国家は共謀する――サバイバルからレジスタンスへ』/Resilience
9.三木 那由他『会話を哲学する――コミュニケーションとマニピュレーション』/Retain
10.桜庭 一樹『少女を埋める』/Review

CRITIQUE

応援(Reinforce)と避難所(Refuge)
──『プロジェクトセカイ』を通して見る現代の応援文化/Reinforce, Refuge
横山 タスク

アディクティヴな父
──『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』におけるグリンデルバルドの秘密/Reflexivity
勝田 悠紀

Re-Verse
──世界の再-詩化/Reverse
楊 駿驍

Re:Revengers
──「Re」で読む『東京卍リベンジャーズ』/Revenge, Regret, Respect, Retribution
高井 くらら

冗長性について/Redundancy
山内 志朗

「悪の愚かさ」への抵抗
──「責任 Responsibility」の再考/Responsibility
戸谷 洋志

追想、あるいは偽物(レプリカ)/Reminiscence
横山 宏介

etc.

批評誌レビュー
『痙攣 Vol.01』チル / 暴力 特集
『痙攣 Vol.02』もう一度ユートピアを 国内音楽特集(痙攣編集部)

『奇想同人音声評論誌 空耳』(空耳制作委員会)


KEYWORD

イマニュエル゠カント/イラスト/グレゴリー゠ベイトソン/ゲーム/コミュニケーション/シティポップ/ストレス/タイムリープ/メタバース/宇宙/推し/音楽/記憶/虚構/建築/考察/死/詩/視覚メディア/自動生成/資本主義/小説/書評/多様性/父/中毒/強さ/弱さ/哲学/認知/不良/文芸/松浦理英子/料理/倫理学/『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク 』/『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』/『三体』/『東京卍リベンジャーズ』
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