「幽体離脱」する「わたし」 ――山下澄人の小説における越境する「記憶」について
――ときどき思うのです。わたしの書いた作品(エクリチュール)はすべて向こう、田んぼと森と孤独のあいだから生まれたのではないかと (マルグリット・デュラス『私はなぜ書くのか』) 「わたし」の記憶とは何か。 このような問い…
――ときどき思うのです。わたしの書いた作品(エクリチュール)はすべて向こう、田んぼと森と孤独のあいだから生まれたのではないかと (マルグリット・デュラス『私はなぜ書くのか』) 「わたし」の記憶とは何か。 このような問い…