オーパーツ・コレクション:『エクリヲ vol.12』「“異物”としての3DCG」
「3DCG」という言葉を耳にしたとき、あなたはどのようなイメージを思い浮かべるだろうか。リアルな造形や質感のモンスターたちか、あるいは縦横無尽に駆け回ることができる広大なゲーム世界か。一口に「3DCG」と言っても、様々な…
「3DCG」という言葉を耳にしたとき、あなたはどのようなイメージを思い浮かべるだろうか。リアルな造形や質感のモンスターたちか、あるいは縦横無尽に駆け回ることができる広大なゲーム世界か。一口に「3DCG」と言っても、様々な…
『ヱクリヲvol.10』一〇年代ポピュラー文化――「作者」と「キャラクター」のはざまで特集ではアニメ、漫画、ゲームなどポピュラー文化において、「鑑賞者」誰しもが「作者」のように「キャラクター」を使役して消費することがで…
はじめに:「絵として見ると下手」な梅沢の絵画 梅沢和木の絵は下手だ。これは、小畑多丘と梅沢和木の二人展『梅沢和木 × TAKU OBATA 超えてゆく風景』展1(以下、『越えていく風景』展)の関連トークイベント「ハイパ…
鎧塚みぞれ(CV: 種﨑敦美)はなぜフグを愛でるのか。それはフグに脚がないからである【図1】。 映画『リズと青い鳥』を監督した山田尚子が脚にこだわりをもつ「作家」であることはファンにとって周知の事実であり、彼女が手が…
『ペンギン・ハイウェイ』(2018年、石田祐康監督)は、作中で「科学の子」とも呼ばれる主人公のアオヤマ君による「仮説と検証」のプロセスを描いた映画である。〈海〉、ペンギン、「お姉さん」……彼は様々な不思議な現象を観察し、…
映画『ペンギン・ハイウェイ』(石田祐康、2018年)の主要登場人物のひとりである「お姉さん」にはどうやら、ジュース缶や野球ボールをはじめ、あらゆる無機物をペンギンやコウモリ、架空の怪物に変身させる能力が備わっていること…
2018年夏の大作アニメーション映画として話題を集める『ペンギン・ハイウェイ』。小説家・森見登美彦の原作を今回映像化するのは、2011年に設立されたアニメーション制作スタジオ、スタジオコロリドだ。スタジオ設立時のメンバー…
レイシストになるな、マリオになろう。 彼はイタリア人の配管工で、日本人に作られ、英語を話し、メキシカンのような見た目をしていて、黒人のようにジャンプし、ユダヤ人のようにコインを掴む。 有名なネットミーム 『…
人はなぜ映画を見るのか。そこに映し出されている自分の片割れと出会うためである。その片割れは、ときとして人ならざる姿をとって我々の前にあらわれることがある。 映画『君の名は。』(2016年)が分裂して隕石と化した彗星核…
聖地巡礼――アニメの舞台となったとされる場所を巡る行為――の様子をブログやニュースなどで見て、あくまでスタンプラリーのようなものだと思っている人はいないだろうか。自分がキャラクターの位置に重なるカットを撮り、ひとつひと…