狂気の球体――レフン的空間と「分身」の臨界点:『ヱクリヲ vol.8』「ニコラス・ウィンディング・レフン 拡張するノワール」
My name is Charles Bronson, And All My Life I’ve wanted To Be Famous… 観客を見つめ返すようにカメラと正対する、〝ブロンソン〟(トム・ハーデ…
My name is Charles Bronson, And All My Life I’ve wanted To Be Famous… 観客を見つめ返すようにカメラと正対する、〝ブロンソン〟(トム・ハーデ…
山戸結希は青春映画の名手である。 それは彼女が監督する作品の多くが思春期を過ごす女子高校生を主人公としているから、という理由には尽きない。山戸作品の最初期において特に顕著にみられるモノローグが示すように、彼女たちは周…
犬ほど映画にとって不気味な存在はいない。 撮影現場でどれだけ人間が必死に物語を演じていようと、虚構を解さない犬にとってそこは日常と地続きの現実でしかない。その場にないはずのカメラを役者が見つめることは、映画では「第四…
アンジェイ・ワイダは「抵抗」の作家である。 これまでワイダを語る誰もが、それ以上の何かを言ったことはなかった。 あらためて考えてみよう。では、この作家はいったい何に「抵抗」していたというのか? 通説によれば、それは…
2014.3.11 いささか個人的な体験から話をはじめたい。 私が初めて大塚英志の姿を目にしたのは二○十四年三月、東京大学本郷キャンパスにて行われた角川文化振興財団による東大情報学環への寄付講座開設のキックオフイベント…
――だが一九六八年春のある午後のこと、社会がスクリーンになだれ込んできた 『ドリーマーズ』(2003) レオス・カラックスは「ゴダールの再来」なのか 一九八四年、レオス・カラックスによる長篇処女作『ボーイ・ミーツ・ガー…