絵画というハイブリッド――梅沢和木について
はじめに:「絵として見ると下手」な梅沢の絵画 梅沢和木の絵は下手だ。これは、小畑多丘と梅沢和木の二人展『梅沢和木 × TAKU OBATA 超えてゆく風景』展1(以下、『越えていく風景』展)の関連トークイベント「ハイパ…
はじめに:「絵として見ると下手」な梅沢の絵画 梅沢和木の絵は下手だ。これは、小畑多丘と梅沢和木の二人展『梅沢和木 × TAKU OBATA 超えてゆく風景』展1(以下、『越えていく風景』展)の関連トークイベント「ハイパ…
2019年1月29日(火)19時30分より、三鷹「SCOOL」にて『ヱクリヲvol.9』「写真のメタモルフォーゼ」特集号と、『パンのパン03 たくさんの写真についての論特集号』合同刊行イベントを行います。 日本の写真批評…
写真はその創生期に先行する表現様式であった絵画を模倣した。だが、ひとたび写真という存在が広く流通し始めると、写真を基とした絵画もまた出現するようになる。自撮りアプリには絵画(平面)的加工が施され、アニメーションのなかに…
映画『ペンギン・ハイウェイ』(石田祐康、2018年)の主要登場人物のひとりである「お姉さん」にはどうやら、ジュース缶や野球ボールをはじめ、あらゆる無機物をペンギンやコウモリ、架空の怪物に変身させる能力が備わっていること…
2018年夏の大作アニメーション映画として話題を集める『ペンギン・ハイウェイ』。小説家・森見登美彦の原作を今回映像化するのは、2011年に設立されたアニメーション制作スタジオ、スタジオコロリドだ。スタジオ設立時のメンバー…
遠藤麻衣子は違う惑星からやってきた――。 この新たな作家がもたらす衝撃を気鋭の映画監督ジョッシュ・サフディはそう評したが、それは日本の観客にとっても同じことだ。ヘルシンキで生まれ、高校卒業後に日本からNYへと渡った遠…
子供は子供だった頃 腕をブラブラさせ 小川は川になれ 川は河になれ 水たまりは海になれ と思った 子供は子供だった頃 なにも考えず 癖もなにもなく あぐらをかいたり とびはねたり 小さな頭に 大きなつむじ カメラを向けて…
五十嵐耕平は、驚異的な映像作家である。だが、ハリウッド映画に見慣れた観客からすれば、もしかしたらその作品は「ほとんど何も起こっていない」ように見えるかもしれない。ダミアン・マニヴェルとの共同監督作である新作『泳ぎすぎた夜…
2017年、日本に現れた『わたしたちの家』という小さな映画の大きな可能性について考えるとき、参照すべき言葉がある。1992年生まれのそのまだ若い映画監督は自身の作品について「映画を見ている私たちも(スクリーンとは)別の…
清原惟による監督作品『わたしたちの家』(2017年、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻11期修了作品、配給:HEADZ)は、2017年PFFアワードグランプリ受賞、第68回ベルリン国際映画祭・フォーラム部門に正式出品な…