Web連載
音楽批評のアルシーヴ海外編
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『シャイニング』のオカルト音響論――ケイト・マッキストン『また逢いましょう:スタンリー・キューブリック映画における音楽的意匠』(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
■本書の背景 ある監督のフィルモグラフィーを映画音楽/音響に絞って論じたものとしては、幻想文学研究者にしてクラシック音楽研究者であるジャック・サリヴァンの得難い『ヒッチコックの音楽』(イェール大学出版、2006)が既に…
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音楽と「類推の魔」――ジョアンナ・デマーズ『ドローンと黙示録:世界の終わりのための展覧会カタログ』(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
Joanna Demers, Drone and Apocalypse: An Exhibit Catalog for the End of the World (Zero Books, 2015). マ…
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奇想を通して紡がれるサンプリングミュージックのポテンシャルと限界――マシュー・ハーバート『音楽:音による小説』(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
Matthew Herbert, The Music: A Novel Through Sound (5 April 2018, Unbound) Matthew Herbertは90年代からDoctor…
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「批評する音楽」を批評し、作曲するために―― G.ダグラス・バレッド『アフター・サウンド――クリティカル・ミュージックに向けて』(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
G Douglas Barrett, After Sound: Toward a Critical Music(Bloomsbury, 2016年) 「絶対音楽」は、言葉から解放された「響きそのもの」を称揚…
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「サウンド」の政治──サロメ・フォーゲリン『音の政治的可能性──聴取の断片』評(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
Salomé Voegelin, The Political Possibility of Sound: Fragments of Listening, Bloomsbury, 2018 2000年代後半…
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「ワールドミュージック2.0」、及びその前線としてのダンスフロアをフィールドワークする――ジェイス・クレイトン『アップルート――21世紀の音楽をめぐる旅』評(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
Jace Clayton “Uproot: Travels in 21st-Century Music and Digital Culture”(FSG Originals, 2016年) イ…
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来るべき「アフロ・マニエリスム」に向けての試論――ジェームズ・ブラクストン・ピーターソン『ヒップホップ・アンダーグラウンド』論(連載「音楽批評のアルシーヴ」海外編)
Jemes Braxton Peterson “The Hip-Hop Underground and African American Culture: Beneath the Surface”(Palgrave Ma…
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音楽プラス1、あるいは音楽はどのように建てられるか――デヴィッド・バーン『音楽の効き方』 評(連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」)
David Byrne “How Music Works”(McSweeney’ s Books, 2012) どの分野の芸術にも「天才神話」というものは付き物である。ある一人の芸術家の脳裡へアイディアや…
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われらが震える時--「テクスト」から「力」としての音へ--スティーブ・グッドマン『音の戦争――サウンド、情動、そして恐怖のエコロジー』評(連載「音楽批評のアルシーヴ」海外編)
Steve Goodman, Sonic Warfare: Sound, Affect, and The Ecology of Fear(The MIT Press, 2010) 本書の手付きにならって、ひとつのエ…