深田晃司インタビュー:連載「新時代の映像作家たち」
深田晃司による新作『海を駆ける』(2018年)は『ほとりの朔子』(2014年)、『淵に立つ』(2016年)に続く「水辺」三部作ともいうべき作品となった。前二作が河辺を象徴的な場所として描いたのに対し、『海を駆ける』はまさ…
深田晃司による新作『海を駆ける』(2018年)は『ほとりの朔子』(2014年)、『淵に立つ』(2016年)に続く「水辺」三部作ともいうべき作品となった。前二作が河辺を象徴的な場所として描いたのに対し、『海を駆ける』はまさ…
遠藤麻衣子は違う惑星からやってきた――。 この新たな作家がもたらす衝撃を気鋭の映画監督ジョッシュ・サフディはそう評したが、それは日本の観客にとっても同じことだ。ヘルシンキで生まれ、高校卒業後に日本からNYへと渡った遠…
五十嵐耕平は、驚異的な映像作家である。だが、ハリウッド映画に見慣れた観客からすれば、もしかしたらその作品は「ほとんど何も起こっていない」ように見えるかもしれない。ダミアン・マニヴェルとの共同監督作である新作『泳ぎすぎた夜…
清原惟による監督作品『わたしたちの家』(2017年、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻11期修了作品、配給:HEADZ)は、2017年PFFアワードグランプリ受賞、第68回ベルリン国際映画祭・フォーラム部門に正式出品な…
時刻は午後10時をお知らせします。 東京の夜景は相も変わらず綺麗だとタクシーの窓の外を見て思う。タクシーで移動することさえ特別だと感じていた自分はもういない。しかしそれを想起させるような景色に一気に顔が熱くなる。“若…
80年代、シンセサイザーサウンドが全盛の頃、イギリスの荒くれた港湾都市・マンチェスター出身のインディーズバンドが、シンプルなギターサウンドで音楽シーンに衝撃を与えた。ザ・スミス。多くの人間にとって、その名前は神聖ささえ…
編集委員T: 文学フリマにご来場のみなさま、この度は『ヱクリコ』を手に取っていただきありがとうございます。『ヱクリコ』とは総合批評同人誌『ヱクリヲ』のチラシでありながら、新規文章が読めて『ヱクリヲ』のことを知ってもら…
2016年11月23日(もう本日となってしまった)に発行される、『ヱクリヲvol.5』に掲載されている「日本のゲーム批評目録from 1984 to 2016」のweb記事版をここに公開する。(2016年11月現在) も…
いわゆる画用紙大の紙から、壁一面、あるいは床一面を埋めつくすほど巨大な紙まで、大きさを異にする様々な紙には、どれも細かく皺が寄っている。一度くしゃくしゃに丸めて、再び元に戻した際にできた皺のようだ。そして、その皺の線に沿…
レオス・カラックスの映画について考え続けた結果、必然的にそれは、彼の映画を形成する最も重要な、走ること、愛すること、そして映画についての思考になった。 まず、走ること。映画において、走ることは2つの運動を意味している…