Battle between Bubble and Babel
エジプトのピラミッドはその大きさで人々を圧倒し、ドバイのブルジュ・ハリファはその高さで人々を圧倒し、フロリダのディズニー・ワールドはその広さで人々を圧倒する。同様に、そのシンプルさで人々を圧倒するものがある。それが人々…
エジプトのピラミッドはその大きさで人々を圧倒し、ドバイのブルジュ・ハリファはその高さで人々を圧倒し、フロリダのディズニー・ワールドはその広さで人々を圧倒する。同様に、そのシンプルさで人々を圧倒するものがある。それが人々…
「人は後ろ向きに未来へ入っていく」 ポール・ヴァレリー 「この世のものは後ろ向きに見るとき、はじめて真に見える」 バルタザール・グラシアン プレリュード:秘数「3」から円環の魔法へ この『ラ・ラ・ランド』という魔術的な…
2017年1月に出版された、野中モモによる『デヴィッド・ボウイ —変幻するカルト・スター』は簡潔な筆致で、デヴィッド・ボウイにまつわる「出来事」を析出させています。ともすれば「わたしとデヴィッド・ボウイ」というような内…
いい作家はいつも同じ場所を、質と大きさの違う槌で叩く。音が変る。釘を大切にする。同じ槌ばかりだと結局釘の頭を潰すだけで少しも打込めない。ただうつろな音がするばかりだ。 ジャン・コクトー「職業の秘密」*1 「どう、十分硬く…
文学でない、小説のために 文学や小説を語る行為、それ自体がすでにノスタルジーに類する時代。そんな自覚から、はじめなければならない。少なくとも、ここで話題にする小説家・松波太郎の最近作『月刊「小説」』(2016年)は、…
1.FGOについて 魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、人類の決定的な絶滅を防ぐために成立された人理継続保障機関・カルデア――そこでは100年後の未来まで人類史の安全を保証していたにもか…
人はなぜ映画を見るのか。そこに映し出されている自分の片割れと出会うためである。その片割れは、ときとして人ならざる姿をとって我々の前にあらわれることがある。 映画『君の名は。』(2016年)が分裂して隕石と化した彗星核…
2016年11月23日(もう本日となってしまった)に発行される、『ヱクリヲvol.5』に掲載されている「日本のゲーム批評目録from 1984 to 2016」のweb記事版をここに公開する。(2016年11月現在) も…
聖地巡礼――アニメの舞台となったとされる場所を巡る行為――の様子をブログやニュースなどで見て、あくまでスタンプラリーのようなものだと思っている人はいないだろうか。自分がキャラクターの位置に重なるカットを撮り、ひとつひと…
ふと、ある時にある曲を思い出してしまう瞬間がある。その瞬間は、歌詞やメロディと情景のリンクから引き起こるものであったり、はたまた全く関係ないながらも急に想起されるものでもあるかもしれない。だが、思い出したその曲を「懐か…