絵画というハイブリッド――梅沢和木について
はじめに:「絵として見ると下手」な梅沢の絵画 梅沢和木の絵は下手だ。これは、小畑多丘と梅沢和木の二人展『梅沢和木 × TAKU OBATA 超えてゆく風景』展1(以下、『越えていく風景』展)の関連トークイベント「ハイパ…
はじめに:「絵として見ると下手」な梅沢の絵画 梅沢和木の絵は下手だ。これは、小畑多丘と梅沢和木の二人展『梅沢和木 × TAKU OBATA 超えてゆく風景』展1(以下、『越えていく風景』展)の関連トークイベント「ハイパ…
「闇にみちた暗い大地は、たえず光りの大地に、 太陽が受胎させてくれる愛の大地になりたいと願う。」 ジュール・ミシュレ『山』 山にまつわる映画は別段珍しいものではない。とりわけ二〇年代後半から三〇年代…
いつも批評誌『ヱクリヲ』をご愛読頂き誠に有難うございます。 この度、ヱクリヲでは編集者、ライターおよびデザイナーを募集する運びとなりました。 ヱクリヲで雑誌編集に挑戦したい方、 エディトリアルデザイナーを目指したい方、 …
G Douglas Barrett, After Sound: Toward a Critical Music(Bloomsbury, 2016年) 「絶対音楽」は、言葉から解放された「響きそのもの」を称揚…
2019年1月29日(火)19時30分より、三鷹「SCOOL」にて『ヱクリヲvol.9』「写真のメタモルフォーゼ」特集号と、『パンのパン03 たくさんの写真についての論特集号』合同刊行イベントを行います。 日本の写真批評…
Salomé Voegelin, The Political Possibility of Sound: Fragments of Listening, Bloomsbury, 2018 2000年代後半…
写真はその創生期に先行する表現様式であった絵画を模倣した。だが、ひとたび写真という存在が広く流通し始めると、写真を基とした絵画もまた出現するようになる。自撮りアプリには絵画(平面)的加工が施され、アニメーションのなかに…
Jace Clayton “Uproot: Travels in 21st-Century Music and Digital Culture”(FSG Originals, 2016年) イ…
鎧塚みぞれ(CV: 種﨑敦美)はなぜフグを愛でるのか。それはフグに脚がないからである【図1】。 映画『リズと青い鳥』を監督した山田尚子が脚にこだわりをもつ「作家」であることはファンにとって周知の事実であり、彼女が手が…
『きみの鳥はうたえる』と同日(2018年9月1日)に公開された日本映画『寝ても覚めても』の監督である濱口竜介は、自身が特集された『ユリイカ 』2018年9月号において、「同日公開記念」という建前のもと『きみの鳥はうた…